団体名   NPO法人 琴芝ふぁんくらぶ
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ジャンル レンガ
タイトル 桃色レンガワークショップ 
〜桃色レンガで地域住民の過去と未来をつなぐ〜
会場 きららネットギャラリーA棟
日時 8/15(水)〜21(火) 
内容 桃色レンガ(石炭鉱滓レンガ)の実物展示、作り方ワークショップを開催します。また、桃色レンガの目撃情報や思い出の募集も行います。

 

琴芝(ことしば)ふぁんくらぶの代表である木原真三さんに、お話をうかがいました(01.07.26.Thu)


●琴芝ふぁんくらぶについて教えてください。

このあたりはいつの頃からか、大雨が降ると水がたくさん溢れる地区だったんですよ。それで「何でじゃろうか」という話になって、町を見てみたら、ほとんどの場所がアスファルトで覆われていた。そりゃぁ水は、行くところがなくて溢れもしますよね。それがきっかけで、『自分たちの住んでいるところは、自分たちでどうにかしようじゃないか』という考えのもと、まちづくりの団体をつくったんです。
一年ほど任意団体として活動をした後、昨年の9月にNPOになりました。現在のメンバーは、37人くらいです。行政や企業の人たちと、同じ土俵で違う立場で意見を言い合いたかったんで、任意団体じゃなくて、NPOを目指したんですよ。

●“桃色レンガ”について教えてください。
桃色レンガは、古代ローマの時代にもあった、日干しレンガです。石炭鉱滓レンガと言って、石炭の残りかすで出来ているんです。
宇部は、石炭で栄えた町です。その石炭の燃えかすがたくさん残っていたから、レンガが作られ始めたんでしょう。宇部での桃色レンガ作りは明治の頃に始まり、大正・昭和と盛んに作られました。燃えかすをそのまま使うと、レンガの質が悪いんですが、10年ねかすと自然発火して、完璧な赤茶色の不純物のみになって、いいレンガが出来るんですよ。
あなたのまちにも、きっと桃色レンガで出来た塀がありますよ。山口市や防府市などに、たくさん残っているんです。みなさん知らないだけで、ひと目見られて、「こりゃぁ、近所の通りの壁に使われちょる!」と言われる方が、けっこういらっしゃいますよ。
私たちは、何も桃色レンガを後世に残そうというのが、大きな目的じゃないんです。石炭が燃料として使われなくなった現在、桃色レンガの原料もほとんどないですからね。桃色レンガは、まちづくりアイテムのひとつであり、「きっかけ」なんです。レンガ作りなんて他では出来ないし、泥遊びって楽しいでしょう?実際にワークショップに参加して、触って作ってもらいたいですね。一緒に作る中で、「私らの住んじょるところには、こんなレンガがあったよ。あなたの住んじょってところにも、何かあるんじゃない?」ってことを、伝えたいんですよ。
きらら博でみなさんと作った桃色レンガは、公共の場で使ってもらえるようにと、検討しています。

●きらら博へ来られるお客さんに一言お願いします。
炭都宇部市の貴重な産業遺産である桃色レンガを、私たちと一緒に作りませんか?そして、安心して暮らせる「まち」について、一緒に考えてみませんか?



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