はじめに、下関南高等学校の金森健一先生にお話をうかがいました。(01.06.27.Wed)
●下関地区高等学校演劇連盟による合同公演は、どのようにして発足したのですか?
8年前に、私が呼びかけをして立ち上げました。当時の高校で、夏のコンクールの選にもれ、もう一人の他校の先生と「暇じゃねぇー」って(笑)。
せっかく近くにたくさん高校があるのだから、交流するチャンスだと思いました。 広島にも合同公演をしているところがありますが、山口県内では唯一です。
もともと、コンクールという形式がおかしいと思っていたんです。芸術はスポーツと違って、見て楽しむものなのだから、勝ち負けがあるよりみんなでやる方が楽しいじゃないですか。
●普段は、どのように運営をされているのですか?
毎年3月に、市の文化会館で合同公演を行っているのですが、強制ではありません。「合同公演をやるかやらないか」自体を、前年の10月に各校の演劇部の代表が集まり、会議で決めるんです。やると決まれば、各校の部員の中で希望者が集まり、準備スタートです。
公演の練習や準備は、学校ごとに分担する部分もあれば、一つの学校に集まって進める部分もあります。だから演劇部の子は、どこの学校にも出入り出来ますよ。
移動や練習は大変なので、本当にやる気のある子ばかりが集まっています。 この8年、なぜか合同公演がなかった年は一度もないんですよ。
●博覧会への参加について、教えてください。
実は、博覧会への参加も、「合同公演をやると決まれば出ます」と断った上での応募だったんですよ。 『夏の夜のアリスたち』は、今年の3月に公演した演目です。きらら博に向けては、市内で演劇部のある10校のうち、9校の演劇部の生徒が参加しています。
●先生は、厳しくご指導なさったりするんですか?
いえいえ。もう14年間、演劇部の顧問をしていますが、私自身は演劇をやってきた訳じゃないんです。 ですから、お客さんの立場からの指導しか、していませんよ。
「失礼しまぁす!」と部屋に入ってこられた、南高校3年生で演出の相澤美也子さん、
舞台監督の川元沙也香さんのお二人にも、お話をうかがいました。
●お二人は演出と舞台監督をされているんですってね。どんなところが大変ですか?
出演者・スタッフ合わせて57人のメンバーがいるんですけど、集まった時に、みんなが賑やかすぎてまとまらないんですよ。それが一番大変ですね(笑)。
●合同公演のよさは?
〈2人〉合同公演で仲良くなって、一緒に遊んだりする友達が出来ますよ。市内のほとんどの高校に知っている子がいます。
〈先生〉普段は、夏のコンクールでのライバル校同士!それが、合同でひとつの劇に取り組むことは、お互いにいい刺激です。発声練習や演技の仕方にしても、学校によって違うので、勉強になります。男子校や女子校では配役が難しく、出来る劇が限られるのですが、合同だとその問題も解消されます。
公演以外での交流がスムーズに進むことも、よさですね。
●今回の『夏の夜のアリス』の見せ場を教えてください。
〈川元さん〉もちろん全部ですね。
〈相澤さん〉ダンスシーンが2ヶ所あるんですけど、その振り付けを私達二人が、一曲ずつ担当したんです。それを見て欲しいですね。特に川元さんが振り付けしたダンスは、“妖しめ”イメージなんですよ〜。
〈川元さん〉先生から「ヘンなのにしろ!」って指示があったんですよ。先生は影の支配者なんで、その通 りにしました。
●博覧会への準備は、どういう風に進めているんですか?
3月の公演が終わってから、まだ2回くらいしか集まってなくて、これから本格的にスタートです。衣装や道具は3月の公演用に作ったり、持って来たりしたものが使えますけど、やまぐちホールのステージは、いつもの3分の2の大きさなので、これから博覧会用にしていきます。
●では今は、博覧会に向けて一直線?
〈2人〉実は、7月14日に文化祭があって、今はきらら博よりそっちの準備や練習が大変なんです! 普通は文化祭が終わったら引退か、来年の合同公演まで残るかです。だから文化祭は、大事なステージなんです。
それに、今はテスト週間まっただ中!あぁ〜〜。
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